2021年夏のお献立より

前菜より「セミドライトマト」
トマトを醤油と白胡麻油の漬け地に漬け込み、100度のオーブンで5時間ほど焼き上げて旨味を濃縮させました。実を吸い出すようにお召し上がりください。

  

吸物より「鶏と鰹節のおだし」
前菜を食べて動き出したお腹の中を、じんわりと温めていただくために、山間ならではの旨味を堪能して頂ける野菜や鶏肉を贅沢に使い、鰹節の旨味を足した「おだし」に、季節の野菜と生姜の香りを加えた吸物をご用意しました。

  

蒸物より「とちぎゆめポークの茄子餡かけ」
日本では奈良時代に高位の者への進物にナスの粕漬けが使われるなど、千年以上に渡り栽培されている馴染み深い野菜の「茄子」。淡白でアクの強い野菜ですがこのアクが茄子らしいコクを感じさせます。油で揚げた茄子をなめらかなピュレ状にしたものを出汁と合わせた「茄子餡」を主役にした一品に仕上げました。「とちぎゆめポーク」を焦酢(ガストリック)で炊いたものや「飯蒸し」と共にお召し上がりください。

  

揚物より「米粉揚げ」
野菜にとって「揚げる」という調理法は、野菜の水分が保たれたホクホク感と表面の衣のサクサク感が愉しめる素敵な調理法だと思います。瑞々しくて少し「エグみ」や「クセ」のある野菜を米粉を使ったグルテンのない軽い衣で揚げた米粉揚げをご用意しました。ミネラルが豊富で旨味のある藻塩でお召し上がりください。

  

夏野菜より「冷菜三種」
コクのある料理が続きますので、消化酵素を多く含む長芋とモロヘイヤを「するり」と味わう一品や、夏野菜を旨味のある諸味味噌で和えて土佐酢で味わう酢の物。クセの無いマルカルポーネの塩辛を和え衣にしてクラッカーと召し上がっていただく酒のツマミになる和え物など、夏野菜を使った冷菜をご用意しました。

  

煮物より「とちぎ和牛の淡煮」
「とちぎ和牛」の甘みのある脂をさっぱりと召し上がっていただけるように、塩味の鰹出汁で調理した、しゃぶしゃぶ仕立ての炊合せをご用意させていただきました。自家製ポン酢をご用意しておりますので、お好みでご利用ください。

2021年06月08日(火)|お料理便り