吸物より「鶏と鰹節のおだし」
前菜を食べて動き出したお腹の中を、じんわりと温めていただくために、山間ならではの旨味を堪能して頂ける野菜や鶏肉を贅沢に使い、鰹節の旨味を足した「おだし」に、季節の野菜と生姜の香りを加えた吸物をご用意しました。
蒸物より「霙蒸し」
「古事記」には清白(すずしろ)の名で記され、日本人の食生活を語るには欠かせない重要な野菜である「大根」。ビタミンCが豊富で瑞々しく旨味が増す大根を荒くすりおろし、少量の上新粉と共に蒸し焼きにしたものを、とちぎゆめポークを半日ほどじっくりと炊いた清白煮と合わせて煮汁を飴にしたものをかけた一品をご用意しました。
※清白煮…清正人参(セロリ)の風味をつけた煮物
揚物より「米粉揚げ」
野菜にとって「揚げる」という調理法は、野菜の水分が保たれたホクホク感と表面の衣のサクサク感が愉しめる素敵な調理法だと思います。食物繊維が豊富で体を温める効果のある冬野菜を、米粉を使ったグルテンのない軽い衣で揚げた米粉揚をご用意しました。旨味のある藻塩でお召し上がりください。
冬野菜より「野菜の冷菜二種」
コクある料理が続きますので、ここで冬の恵みである「冬野菜」をさっぱりと味わう冷菜をご用意させていただきました。ほろ苦い菜花に甘みのある玉葱酢を合わせた一品や、蕪を低温のオーブンで長時間焼いて南蛮漬けにしたものなど、馴染み深い野菜も一つの美味しさに焦点を当てると素晴らしさを感じるように思います。
煮物より「とちぎ和牛の淡煮」
血統の明確な黒毛和牛の子牛を丹精込めて育てた品質の高い「とちぎ和牛」のサーロインを鰹出汁でさっと火を通したものに、炊いた野菜を合わせた「しゃぶしゃぶ風」の一品をご用意しました。自家製のポン酢と共にお召し上がりください。
小菓子より「丁字のボーロ」
胃腸を温め、抗菌作用や消化不良などに用いられる「丁字(クローブ)」。少しクセのある風味がありますが、漢方薬にも使われる丁字を使った焼き菓子を食後のお薬代わりとしてお召し上がりください。